「アービトラム・ワン(Arbitrum one)とは?」レイヤー2を解説【忙しい人向け】

arbitrumアービトラム

日々、何かと忙しくてじっくり調べる時間がない人に向けてアービトラム(Arbitrum)を分かりやすくサクッと解説します。正式名称は、アービトラムワン

アービトラムはイーサリアム(L1)上のレイヤー2ソリューションです。レイヤー2でのシェアは50%を超えています。

この記事は専門用語をなるべく使わずに解説することを目的にしています。

【2022年8月31日追記】アービトラムワンにNITROが実装されました。さらに低コスト、高速化が実現いたしました。

この記事を書いた人

サトミス
サトミス

2021年から仮想通貨を始めました。Defiでの運用金額は200万円です。

常に初心者にも分かりやすい記事作成を心がけてます。

アービトラム・ワンとは?

アービトラム・ワンとは、イーサリアム(Ethereum)のレイヤー2ソリューションのことです。

レイヤー2とは、ブロックチェーン以外のオフチェーンでトランザクションを実行する技術のこと

レイヤー2(アービトラム)を図解で解説

上記の図解のように、アービトラム ワンはORU(optimistic rollup)を採用しています。

ロールアップ(巻き上げる:データをまとめる)してイーサリアム(L1)にデータを格納しているため処理速度の高速化、低コストを実現しているのです。

サトミス
サトミス

ちょっとカタカナの専門用語が出てきたので、分かりやすく図解で解説します。

昔のイーサリアム

サトミス
サトミス

上記の図解のように、たくさんのユーザーが承認処理をリクエストしてくるのでイーサリアムは大忙しです。

現在のレイヤー2(アービトラム)実装後

サトミス
サトミス

上記の図解のように優秀な中間管理職(アービトラム)がユーザーの承認を取りまとめて処理しています。おかげで手数料が安く、早いネットワークになりました。

レイヤー2が必要とされる理由(スケーラビリティ問題)

スケーラビリティ問題とは、ユーザーのトランザクション(取引)が集中すると処理速度が追いつかず、データ処理の遅延とガス代(処理手数料)が高騰してしまう問題のことです。

しかし、アービトラムが実装されて改善されました。

実際にアービトラムを利用してみると、1回の取引で30〜150円ぐらいのガス代(手数料)です。

イーサリアム(L1)のガス代が500円〜5000円ぐらいすることを思えば、かなりリーズナブルですよね。

さらに深くスケーラビリティ問題の理解を深めたい方は、別記事で解説しています。リンクはこちら

サトミス
サトミス

スケーラビリティ問題とトリレンマについては、レイヤー2を理解するために、ぜひとも読んでいただきたい記事となっています。

アービトラムの開発元はoffchain Labs

2021年8月にoffchain Labsによって開発されました。

現在は、まだベータ版となっています。(2022年8月時点)

アービトラムのホワイトペーパーはこちら

サトミス
サトミス

2018年創業、アメリカ・ニューヨークの会社だよ。

アービトラムの特徴は4つ

  • 信頼性の高いセキュリティ
  • イーサリアムとの互換性
  • スケーラビリティ(拡張性)が高い
  • 低コスト(ガス代が安い)

さらに詳しく解説します

信頼性の高いセキュリティ

アービトラム(L2)はイーサリアム(L1)上に構築しているため、イーサリアムブロックチェーンの高い安全性を享受しています。

イーサリアムとの互換性(シンクロ率が高い)

アービトラムにはEVM(イーサリアムヴァーチャルマシン)が実装されているため、UniswapやCurveといった主要なDefi(分散型金融)がイーサリアムメインネット(L1)と同様に使用することができるといった利点があります。

参考サイト:Phemex イーサリアムヴァーチャルマシンの仕組みとは

スケーラビリティ(拡張性)が高い

ストレージと計算をイーサリアム(L1)から切り離すことで、トランザクション処理の高速化が可能になっています。

低コスト(ガス代が安い)

アービトラムのロールアップ(データを一纏めにする手法)はユーザーのトランザクションごとのコストを大幅に削減することが可能です。

参考サイト:COINPOST スケーリング問題の打開策「ロールアップ」とは|仕組みや注目点を詳しく解説

サトミス
サトミス

要するに、アービトラムは最もイーサリアムとのシンクロ率が高い優れたレイヤー2ってことだよ。

アービトラムのシェア率はレイヤー2の中でトップ

  • L2市場でのシェア率は約50%(2022年8月時点)
  • TVL(預かり資産)は約25億ドル

ユーザーのアービトラムへの期待度の高さがうかがえます。

出典:L2BEAT

アービトラムの将来性は有望

分散型取引所(DEX)や分散型金融(DeFi)に限らず、近年ますます注目されている仮想現実メタバースの開発、NFTなどの多くがイーサリアムプラットフォームを利用しています。

今後さらにブロックチェーン市場に多くのユーザーが流入することが予想され、ますますイーサリアム、アービトラムの存在価値が高まっていくことが予想できます。

サトミス
サトミス

将来性を見込んでアービトラムのブログやってます。

アービトラムのネイティブトークンは未発行

2022年8月時点で、ネイティブトークンは発行されていません。

トークンシンボルについても未確定。

2022年6月28日から「アービトラムオデッセイ」というキャンペーンイベントが開催されており、参加者にはネイティブトークンがエアドロップされるのではないか、と期待されています。

別記事で紹介していますので参考にして下さい。▼

アービトラムオデッセイについての記事はこちら

サトミス
サトミス

高額のエアドロップが期待できるのでぜひ参加してみて下さい。

アービトラム上のプロトコルを紹介

アービトラム上のプロトコルはかなり多く100を超えています。

続々と参入してきているので残念ながら全てを把握できておりません。ごめんなさい

2022年7月時点での一覧表を添付します。

ひとつづつ記事を作成していっているのでお待ち下さい。

出典元:Coin98 Analytics

tofuNFT

tofuNFTは、28種類のマルチチェーン対応で注目されているNFTマーケットプレイスです。

世界12カ国言語対応、10種類の通貨表示などとても使いやすいNFTマーケットです。

Hop exchange

send(送金) pool(流動性提供) convert(変換) stake(預託)ができるプロトコルです。

ユーザーインターフェイスがとにかく分かりやすく、使いやすいプロトコルです。

サトミス
サトミス

これから続々とプロトコルの記事を書いていくので、また見に来てね。

アービトラムを利用するにはどうすればいい?

アービトラムを利用するには以下の2点を行う必要があります

  1. メタマスクにアービトラムチェーンを追加する
  2. アービトラムにETH(イーサリアム)をブリッジ(移動)させる

詳しく解説します

1、メタマスクにアービトラムチェーンの追加する

アービトラムを利用するには、web3用ウォレット(メタマスクなど)にチェーンの追加が必要です。

Chainlist(チェーンリスト)を使う方法と手動でのチェーン追加方法を別記事で紹介しています。

是非とも参考にしてみてください。▼

メタマスクにアービトラムチェーンを追加する記事はこちら

アービトラムにETH(イーサリアム)をブリッジ(移動)する

ブリッジとは、異なるブロックチェーンへのトークンの移動のこと。

別記事にてアービトラムへのブリッジ手順を紹介しています。▼

アービトラムのネイティブサイトでブリッジの記事はこちら

最後に、アービトラムの不安点

ここからは私個人の意見です。もしも、間違っていたら教えていただけると助かります

スケーラビリティ(拡張性)が思ってた以上に低い

アービトラムのエコシステムを体験してもらうために始まったイベント「アービトラム」。しかし、途中で中止を余儀なくされました。

中止理由は、ガス代(手数料)の高騰。アービトラムのガス代がメインのイーサリアムを超えるという事態が発生しました。全然、エコじゃないーー(笑)

さらに、ETHの流動性が低下してごく少量のETHしかブリッジ出来ないためタスクをこなせない人が続出。

レイヤー2でパンク状態を引き起こすってどうなのよ?

注目されていたイベントだけに参加ユーザーが多かったのは間違いないのですが、これは将来的に色々と不安だなと感じた人は沢山おられたのではないでしょうか?

正直ところアービトラムは大丈夫ですか?と心配になりました。

アービトラムが採用しているロールアップ方式

レイヤー2では、現在2つのロールアップ方式が存在します。

  • オプティミスティック・ロールアップ(ORU; Optimistic rollup)
  • ZKロールアップ「ゼロ知識証明(Zero Knowledge)」

アービトラムは、オプティミスティック・ロールアップ(ORU; Optimistic rollup)を採用しています。シェア率2位のOptimismもORUを採用しています。

詳しい説明は省きますが、ZKロールアップは非常に高度な技術という位置づけとなっており、オプティミスティック・ロールアップはZKロールアップの下位互換と言われています。

いずれZKロールアップが主流になったらアービトラムは淘汰されていくんだろうなぁとは思っています。まぁその時は、他のチェーンに乗り換えるかww

サトミス
サトミス

以上です。最後まで読んでくださり感謝です。

参考サイト:DMM Bitcoin 暗号資産(仮想通貨)のセカンドレイヤー(レイヤー2)とは